この曲を再生しながら、読み進めてください
轟音のメタルサウンドと、静寂の祈り。その間に流れる「痛み」と「希望」の物語。
音に身を委ね、言葉を追いかけることで、解読(デコード)される真実があります。
鎮花 - Veiled Affection -
重厚なギターリフと、オーケストラの冷ややかな美しさが交差する「Gothic Hymn Metal」。
印環細胞癌による胃の全摘、そして繰り返される疾患……。生きることを諦めるほうが容易かったかもしれない極限の闇。その淵で、はらぺこ僧侶が掴み取った「音」をここに集約しました。これは、死を目前にした一人の人間が、それでも愛を信じようとあがいた魂の記録です。
LYRICS - 詩篇 -
いつからだろう afraid of the end
風の歌も 夜の静けさも
ただの景色だったあの頃は
何も怖くなかった
でも今は ここにいたい
君の声が 君の笑顔が
You’re the light, you’re the guide
そばにいる ただそれだけで
Fureru koto sae, afraid to try
儚い光 夜に揺れて
それでも今は 愛を信じたい
Hold me tight, never let go
ひとりならば 静寂の中
何も求めず 消えていくだけ
でもこの手は 誰かの温もりを
知ってしまったから
だから今は 願い続ける
たとえ時が 離れても
Your voice, your smile, stay by my side
この世界を 照らし続ける
Fureru koto sae, afraid to try
儚い光 夜に揺れて
それでも今は 愛を信じたい
Hold me tight, never let go
だから怖い、だから願う
That tomorrow will still be yours
That love will always fill my heart
静かな夢の 中でもいい
君の世界に 光が差すように
いつからだろう afraid of the end
でも君の声は 消えない…
DECRYPT THE PRAYER
- 祈りと音色の解読 -
「いつからだろう afraid of the end...」
死の予感と反転する日常
曲の冒頭、冷たく美しいピアノが、死を宣告された直後の「研ぎ澄まされた孤独」を表現しています。健康な時には心地よかったはずの風の音さえ、自分が去った後の世界を予感させ、恐怖へと変わる。それは聖書が語る「死の陰の谷」への入り口です。
「たといわたしは死の陰の谷を歩むとも、わざわいを恐れません。あなたがわたしと共におられるからです。」
「それでも今は 愛を信じたい / Hold me tight, never let go」
轟音の中に宿る「完全な愛」
楽曲が激しいドラムとギターによって爆発するサビは、絶望への抵抗です。触れることすら怖い(afraid to try)ほどの痛みの中で、それでも「愛を信じたい」という叫びは、弱さゆえの強さです。神の愛に縋り付くような「Hold me tight」の叫びは、まさにヨハネが語った恐れをとり除く愛の形。
「愛には恐れがない。完全な愛は恐れをとり除く。」
「君の世界に 光が差すように」
アガペー:自分を越えた祈り
曲のクライマックスに向かうにつれ、祈りは「自分の救い」から「残される者への光」へと変化します。癌サバイバーが辿り着いたのは、たとえ自分が消えても、愛する者の明日は守られてほしいという無償の愛。このメッセージこそが、Metanoiaの活動の根幹となる救いの形です。
「わたしたちの主キリスト・イエスにおける神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのである。」
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